
東西冷戦構造の崩壊とほぼ同時期に始まったIT革命により、世界は地球規模の異文化間交流が可能なグローバル化の時代になりました。知識・情報・技術が政治・経済・文化をはじめ社会のあらゆる領域での活動の基盤となる「知識基盤社会」になり、そこでは「知の拠点」としての大学の役割はきわめて大きくなっています。ところが、世の中に先駆けてもっとも先進的な知の共同体であるべき大学が、日本ではグローバル化が始まったこの20年間、一番の遅れをとっています。国際的にみてもグローバル・スタンダードには程遠く、まさに「知の鎖国」状態が続いてきました。
私たちは、その克服のためにも、これからの社会で国際空港が「知の開放」に向けて果たす役割は大きいと思いますが、羽田空港は近い将来の国際化の推進とともに、世界の他の空港には見られない日本ならではの知的エンタテイメントの機能を「UHHA(University Hub Haneda Airport)」として加えることになりました。「高等教育のグローバル化」を進める大学と協力して、羽田空港が有する航空ネットワークハブ機能のポテンシャルを最大限に活用することで、産学官連携によるハブ化構想を支援するものであります。日本の再生と再活性化にも貢献してゆきたいと考えています。