HOME >> 原丈人氏特別講演

中嶋嶺雄氏スペシャル記事

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自国語教育こそ徹底を

 先述のカウンダ大統領に、植民地として英語の教育をさせられたことについて、「どうでしたか」と聞いてみました。英国を嫌っていた大統領も、英語だけはプラスだったと思われているのかと思い、何回も聞きました。しかし、答えは「英語は迷惑だ」。「言葉は文化であり、英語を使うことによって我々の文化は失われる」と答えたのです。

自国語をしっかり継続させ、発展させるとともに、英語はあくまで外国語として使う。日本もこれからの外国語教育はこのように考えていく必要があると思う。

シリコンバレーで先端技術のいろいろな開発をやっている立場からすれば、もう五年、十年すれば、携帯電話と同じような大きさの自動翻訳機ができるのがわかります。その時に中途半端な英語を喋る人間よりは、しっかりとした文法で日本語を表現できる人間のほうが、英語でもフランス語でもドイツ語でも、うまく会話できる時代になるでしょう。下手な英語教育をして日本語を疎かにするような教育はだめ、と私は考えています。

グローバルな人材においてはものの考え方、多様な文化を受け入れる能力を訓練することが一番大切です。これから若い人たちが世界に伸びていく時、温かく見守り、日本の若者がアフリカの人たちと交流をしていくことを応援しましょう。


本稿は、中嶋嶺雄氏追悼企画・第二回UHHAシンポジウム「日本とアフリカ これからのパートナーシップとアフリカ開発を支えるグローバル人材とは」(五月二十七日)での原氏の講演を元に再構成したものです。本記事を掲載するにあたり、ご協力頂きましたワック株式会社(月刊WiLL)、花田紀凱編集長に厚く御礼申し上げます。
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